幌加温泉 鹿の谷
2012.09.14



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ずっと行ってみたかった温泉。
北海道の秘湯ランキングがあれば必ずランクインしているだろうと思われる、温泉好きにとっては夢の世界のようなこの鹿の谷。やっと来ることができました。
ここ、札幌からは遠すぎて日帰りは不可能と思い何度も宿泊予約の電話をしていましたが
なかなかタイミングが合わず、未だに泊ったことがない温泉旅館です。
今回も残念ながら満室で、無理して日帰り日程を組みました。

鹿の谷と書いて「かのや」と読むこの温泉旅館の周辺には2つほど温泉旅館の跡地があります。
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下の写真の宿は最近廃業したらしいです。
非常に残念なことです。

このホロカ温泉郷で唯一の生き残りが鹿の谷。
ここはまだまだ生き残って欲しい・・・。
鹿の谷は素泊まり専用の旅館で1泊4,000円。
寝袋等持参で、布団無しだと2,500円という安値。
しかし、部屋数が少ないためか週末や祝日前はなかなか予約が取れないです。

日帰り入浴は1人500円。
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入ってすぐ左のフロントで支払います。

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温泉はフロントから正面奥に入った突き当り。
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男女別の脱衣場ですが、中はほぼすべて混浴となっています。
(女性専用湯船がいくつかあります。)

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女性専用のお風呂。
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宿のすぐ横で自噴した新鮮な源泉です。
女性用内湯を抜けると混浴内湯。
男性は脱衣場から出るとそのまま混浴内湯に繋がっています。

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こちらが混浴内湯。
ナトリウム泉・鉄鉱泉・カルシウム泉の3つと打たせ湯があります。
夏場は少量の加水により温度調整しているとのことです。
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もちろん掛け流し。新鮮な源泉が大量に注ぎ込まれています。
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シャワーなんてもちろん無いです。
体を洗うときは贅沢に源泉を使って洗います。

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内湯、どの湯船もとても気持ち良い。
温度も適正で湯質もすこぶる良質。
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この日はカルシウム泉が1番温かったので、そこにしばらく浸かっていました。
もし内湯しかないとしても十分満足できたのですが・・・
やはりここのウリは「鹿と谷」が見える露天風呂ではないでしょうか。
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こちらが混浴露天風呂。
写真で見ると大きく見えるかもしれませんが、実はそんなに大きくないです。
5人入れば満員といったところでしょうか。
こちらは硫黄泉。
綺麗な色合いをしています。

露天風呂から見える風景はこちら。
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ただの山の中の露天風呂ではありません。

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目の前は深い谷です。
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とても素晴らしい景色。
紅葉の季節はさらに素晴らしい色を見せてくれることでしょう。

そして “鹿” もいます。
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露天風呂と内湯の通り道は鹿さんの通り道でもあるようで、続々と鹿の親子が寄ってきます。
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ご一緒に入浴されていた初老のご夫婦の話では、
廃業したホロカ温泉の元宿主さんが鹿を手なずけたそうです。
客にも出さない初物のスイカを鹿にやったりしているうちに人になついたんだなーとか言っていました。

混浴露天風呂は良いもので、裸の付き合いだからか見知らぬ人も気軽に楽しく話しかけてくれます。
ここは泊まると、夜は満天の星空だという羨ましい話から、
この後に寄って行った糠平温泉についていろいろ教えてくれたりとか。
このような、人との出会いも混浴露天風呂の楽しみだと言えます。

鹿の谷は湯治客と温泉マニアが集う宿。
秘湯と呼ぶにふさわしい最高の温泉でした。

個人的評価
★★★★★


幌加温泉 鹿の谷
北海道河東郡上士幌町幌加番外地
01564-4-2163
日帰り入浴 500円 糠平湯めぐり手形使用可 (8:00~21:00)
宿泊は自炊(素泊まり)のみ。 1人4,000円だが、布団を使わない場合1人2,500円。