ぬかびら源泉郷 糠平温泉 中村屋
2012.11.24



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まず最初に・・・
感動が大きい温泉宿の記事はどうしても写真の数が多くなってしまいます。
写真1つ1つ、消すのが惜しく、人に伝えたいと思えるほど素晴らしく良い思い出だからです。
以前に1度、日帰り入浴で訪問して、
「ここ、絶対に今度宿泊する!」と心に決めていた中村屋の宿泊記を大量の写真を交えて書き記します。

前回記事はこちら
http://onsen.weblog.to/archives/17692570.html

まず、どうでもいいことかもしれませんが、前回訪問時と入口の暖簾が違います。(上の写真参照)
前回は秋だったので紅葉柄の暖簾でした。
中村屋の小さな心配りがここからもう始まっています。
予約電話の際、聞かれたことに一言答えるたびに「ありがとうございます。」の言葉で返してくる。
そして、苦手な食べ物・アレルギーのあるものを聞かれました。
リンゴを食べるとアレルギーを発症することを伝えると、そのアレルギーが発症するものは避けたメニューにすると言ってくれました。予約の時にアレルギーや苦手な食べ物まで聞いてくれるとは細かい心遣いですね。

今回訪問時は金・土・日の3連休の最中だったのですが、
金曜日~土曜日にかけての宿泊は満室。
しかし、土曜日から日曜日にかけて、「和室(小)」という部屋なら空いているということで宿泊しました。
なんと、チェックインは昼の12時。チェックアウトは翌日の午後3時とのこと。
中村屋さんでは 「日本一滞在時間の長い宿!?」 と、冗談染みた言い方をされているようですが、
訪問者にとってチェックアウトが遅いというのはとても楽であり、ありがたいことです。
チェックインが昼の12時というのも早い・・・・・のですが、
それより早い11時半に到着してしまいました。
女将と、娘婿殿はそれでも快く受け入れてくださり、早急に部屋を用意してチェックイン時間前に、
「お部屋のご用意ができましたのでご案内致します~」 と言っていただけました ・・・・・が・・・・・・。

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困りました。お茶が旨すぎて立ちあがれません!
地物の韃靼そば茶です。

このお茶と奥に写っているポテトチップスは日帰り入浴者でも自由に飲み食いできるサービス品。
ポテチは火鉢で炙っていただきます。
他にも火鉢で炙って食べる「おやつ」メニューもあります。(別料金)
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小豆おやき&牛蒡おやき。(1個200円)
おやきって今川焼が出てくるのかと思ったら饅頭のようなものでした。
火鉢でじっくり炙っていただきます。
これがまた旨い。旅の疲れが癒されます。
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お茶のお供に、はちみつ甘納豆などもある。
こちらも無料。飴もある。もちろんこちらも無料。
エスプレッソコーヒーもありました。
こちらもまた無料。

部屋に行かず、ずーっとロビーでもいいというくらいリラックスしましたが
案内してくれる女将を待たせるのもそろそろ限界だと思いまして部屋へ移動しました。
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和室(小) という割には狭くないです。
まぁ、どうせ部屋にいることはほとんどなく風呂に浸かりまくっているので狭くても広くてもいいのですが。

では早速温泉へ。
内湯は男女別で夜10時に入れ替わりです。
混浴露天風呂は午後8時半~午後10時まで女性専用時間となります。
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夜10時までの女性用内湯。
湯船は2つあり、下の写真の方が温め、上の写真の方が熱めになっています。
このタイルの湯船は色合いが素晴らしく綺麗です。

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男湯。
こちらは木の湯船。
普段は木や岩の湯船の方が好みですが、中村屋はタイル風呂の方が特に特徴的で美しさがあると思います。

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お湯はやや熱めですが、とても気持ち良い源泉。
清潔感も抜群で心地よいです。

混浴露天風呂は、大浴場近くの階段を登っていきます。
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脱衣場は男女別。
混浴は露天風呂1つです。
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内湯よりやや温めな湯加減でゆっくり入れる。
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露天風呂の奥は雪が積もっていて、鹿やキツネの足跡がたくさん見られます。
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「星釦(ほしぼたん)」というものがあり、夜になって星を見るときはこのボタンを押している間は照明が消えるというもの。
今宵は残念ながら若干の雲があり、星は少ししか見れませんでした。
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野趣感もあり、開放感もある素晴らしい露天風呂。
前回来た時から既にとても気に入っています。
泉質も文句無し。肌がツルツルになります。

ぬかびら温泉郷は源泉かけ流し宣言をしている地域で、どこのお湯もいいので
他の温泉にも入ってみたいと思う方がたくさんいると思われます。
そこで、宿泊者はぬかびら温泉組合の温泉を無料で巡れるという嬉しいパスがあります。
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このカードをフロントで受け取り(無料)、加盟している宿へ持っていくだけ。
もちろん、使える時間帯がありますので確認してから行きましょう。
自分の泊まっている宿以外の入浴が無料で何軒でも何度でも入れるってすごいサービスですよね。

中村屋は特に「おもてなし」精神に一切抜かりがない宿だと思います。
普通に思いつく、一般的な宿泊サービスの他に何かしら+αがある。
例えば、「エゾリスの穴」という名のついた部屋。
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部屋のキーはキーホルダーに付いているのですが、カギが2つついていまして、
1つは部屋のドアロックの鍵。もう1つは「エゾリスの穴」の鍵です。
ここは、"「あったらいいな」をギュッと集めたアメニティグッズ&備品庫"とのこと。
中はこんな感じです。
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野鳥観測のための小道具やお香、常備薬、筆記用具や予備のタオルなどなどたくさんあります。

他にもこんな部屋が・・・。
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ヒトリシズカ という部屋。
こちらも宿泊者は無料で使える。
一人で静かに読書をしたいときや、友達とオセロ・将棋などをしたいときに使える部屋。
(備品類はこの部屋に置いてあるので無料で使える。)
このように、痒いところにも手が届くサービスが多数見受けられます。

食事の内容も素晴らしいです。
食事は1階レストランで。
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まずは食前酒。
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好きなもの1杯無料。追加は1杯300円。
お酒が飲めない人は果実酒ならぬ「果実酢」があります。

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こちらが夕食。

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ワラビの1本漬けや、ヤマメ(ヤマベ)の昆布巻きなど。

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炙りサーモンのサラダ。小豆酢ドレッシング。

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切干大根、柚子風味。

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素揚げカボチャのマリネ。
かぼちゃマリネ!?なんじゃそりゃ!?あんまり興味ないなぁ~ と思ったけど、これ旨い。驚き。

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上士幌の豚肉の陶板焼き。
こんなに旨い豚肉って久しぶりでした。
ただの豚肉じゃないです。本当に味が違う。

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そばスープ。

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牛乳の茶碗蒸し。
上に生姜の効いたアンがのせられていて、そこに小麦を調理したものがちりばめられている。
小麦の食感と生姜の餡の組み合わせが絶妙で、めちゃくちゃ旨いんです。
言葉で表現できないほどの旨さ。本当に絶品。

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「インカのめざめ」という地物のジャガイモを使ったグラタン。
芋の甘味が強くてチーズに負けていない。

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エゾシカのタタキ。
実は、鹿なんて食べたくないって思っていたんだけど、
一口食べてビックリ。
臭み一切無し。ローストビーフよりクセがない。
こんな旨いタタキを食べさせやがって・・・赤ワイン飲みすぎるじゃないか!と言いたくなるほどのもの。
味付けはごま油をベースにドレッシングを作っているようだ。
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ご飯・味噌汁・自家製の福神漬。
米までおいしい。
ご飯、味噌汁のおかわりいかがですか? と言われて、思わず 「はい」 と・・・。
食べ過ぎですね。

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最後にデザート。
八列とうもろこしのムースと小豆茶。
小豆茶は小豆そのままの味わい。
八列とうもろこしのムースは・・・旨い。とうもろこしの甘味がそのまま感じられて、それでいて牛乳感もある。

全品おいしかったです。

食後はまたロビーで韃靼そば茶を飲みながら寛いで、
売店をちょいと見て~
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また温泉へ。
何度も何度も入りました。

そして朝、
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まずまずのいい天気。
朝は部屋の外に牛乳が届けられています。
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この牛乳、とーってもおいしいんです。
生クリーム?と思うほどの濃さ。
こんなにおいしい牛乳飲んだのは初めてでした。


朝食は7時半から。夕食と同じレストランでバイキングです。
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朝食でこんな品数とはすごい。
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地物・自家製物の手づくり料理ばかりです。すべておいしい。
どこぞの大手ホテルのウインナーやスクランブルエッグだらけの朝食バイキングとは全く違いますね。

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焼きたての自家製パン。

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地物の蜂蜜やジャム等。
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この蜂蜜、うめぇ~~。ミルクジャムも旨い。

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生の野菜ジュースや、あのおいしい牛乳も。
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コーヒーやフレーバーティー。

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ご飯も2種類ありました。
ご飯を盛ってくれる方が、「どちらにします?」って聞いてくれたので、「両方」と答えちゃった結果、2食のご飯を盛っていただきました。
中札内産の鶏照り焼きとか、最高に旨かったです。
目玉焼きもおいしい。普通の玉子じゃないです。


中村屋は、温泉・食事・癒し・事細かな気遣い、
すべてにおいて完璧でした。
これ以上の満足度というものはなかなか考えにくいです。

またぜひ行きたい。行かせていただきたいと強く思います。


個人的評価
★★★★★


ぬかびら温泉郷 糠平温泉 中村屋
北海道河東郡上士幌町ぬかびら源泉郷
01564-4-2311
日帰り入浴 500円(7:30~21:00)
10:00〜14:00までは連泊者用貸切風呂になるため日帰り入浴不可
1泊2食 9,075円~
チェックイン 15:00 , チェックアウト 翌12:00
4月と11月近辺の年2回、チェックイン昼12時・チェックアウト翌15時に設定している期間も有り。