【休館または閉館しています】 ニセコ薬師温泉旅館 (やくしおんせん)
2012.01.07

DSCF1108

薬師温泉は「日本三大秘湯」の1つです。
[あとの2つは谷地温泉(青森県)、祖谷温泉(徳島県)]
ここのお風呂は、足元から湧き出る天然の温泉100%です。
足元から湧き出るそのままの源泉100%温泉宿は全国でも30件程度しかないと聞いたことがあります。
支笏湖の丸駒温泉の天然露天風呂も足元から湧き出る天然風呂ですが、支笏湖の水で天然加水されたものですので源泉100%とは言い切れないでしょう。


さて、新年早々の雪深い中、ニセコの山道を走らせて薬師温泉を目指しました。
DSCF1101

道も悪いので、もしやってなかったら札幌からの往復6時間の運転が無意味になると思い、
薬師温泉に確認の電話をしますと
おばあちゃん風な方が電話にでました。

自分 「今日、日帰り温泉やってますよねー?」
おばあちゃん 「はーい。うちはねぇ~、毎日ず~~っと止まらないで温泉湧いてるのぉ。だから休みないのぉ~。いつでも来てちょうだいねぇ~」
自分 「はーい、わかりました!これから行きますねー!」

と・・・。


そして昼頃、薬師温泉旅館に到着。
DSCF1102
かなり雪に埋もれてますなぁ~・・・。

DSCF1104

駐車場にも入れれないほどの雪で、どうしようかと困惑。
前日が大雪だったため大変なことになっています。

右側建物で入浴券が販売されています。
左手の建物が温泉。
DSCF1103

DSCF1105
とりあえず、邪魔にならない場所に車をとめてから
入浴料1人300円の券を買いました。

さて、早速温泉へ~~

DSCF1110
入口。
入れません。
どう見ても入れません。
どうやっても入れません。
絶対に入れません。
DSCF1109

もちろん、横から見ても入れません。
やってるからいつでも来てねー!と言っていたおばあちゃん・・・。
やってるんですよねー??
困ったなぁ・・・。とりあえず寒いから車に入って考えようと、思ってるところで、
券売機のある建物の横奥のほうから大きな怒鳴り声がしました。
「帰れ!!!帰れー!!!

えっ??何???と思って、その声を出すオッサンの方を向きました。
激しく怒った形相で客である自分達を追い返そうとする。

そして、旅館側の建物からは太めの中年女性が出てきてこちらをずーーーっと見ている。

怒鳴り声をあげているオッサンに話し掛けてもよくわからない返答。
なぜ怒っているのかも不明・・・。

それから少しして、怒鳴り声が収まったところで次は中年女性に話しかけてみる。

自分 「雪で入れないんですか?」
中年女性 「今から除雪車来るからそれまで入れないんだよ。」
(この人は従業員出入り口の方から出てきた)
自分 「さっき電話したら、入れるって言われたんですけど~・・・。」
中年女性 「あぁ。おばあちゃん電話出たんだね。 今は入れないよ。」
(え・・・。おばあちゃんの話だから聞くなとか、そういう意味??かな??)
中年女性 「さっき、怒鳴られてたでしょー。すいませんねぇ~。」
自分 「あれは何なんですか??意味がわからないんですけど??」
中年女性 「あれ、うちの社長なの。」
(いやいや、社長がそういう態度なのも問題だけど、何で怒鳴っているのかも知りたいのさぁ・・・。)

結局は、
「除雪車くるからそれから営業を再開したい。だからそれまで待って欲しい。」
という内容のようでした。
そう言ってくれればわかるのにねぇ~。

さて、数時間かかるようなので他の温泉に入りながら時間を潰し、3時間ほど経ってから戻ってきました。
DSCF1146
入口は入れる状態になっている。
DSCF1147
アルバイト募集中・・・。
このような貼り紙、館内の至る所に貼ってありますが、あの社長の下では働きたくないと思うのは自分だけでしょうか。

フロント(さっきの中年女性が受付でした)で入浴券を渡して奥へ。
DSCF1148

薄暗く、カメムシの死骸なども見受けられる館内。

お風呂は、混浴1か所と男女別のお風呂が各1か所。
すべて内湯ですが、敷地外に混浴露天風呂が1か所あります。
(温度が低いため冬場は基本的には入れません。)


DSCF1150

まずは男湯。
男女別のお風呂は透明湯と名付けられており、混浴のお風呂より透明度が高いのですが、
その日によっていろが七変化する珍しいものです。
DSCF1193


DSCF1153
温度は38度くらいでしょうか。
かなりぬるめのお湯です。

お湯は足元からプクプクと湧いてきているのが足元の感覚でもわかりますし、
水面を見ていてもかなりの泡が目視できます。
DSCF1160

気泡も多いのですが、湯の花の量もすごい量です。
気泡は体中にまとわりつきます。

DSCF1163

DSCF1157
お湯は奥の溝へと掛け流されています。
足元から湧いているので湯量を感じることができないのですが、
この流されているお湯の音を聞くとすごい量だとわかります。
ザザザザァ~~~~!と、海の波が引いていくときのような音で、
かなりの響きがあります。
これだけの湯量が湧いていることもすごいのですが、泉質も素晴らしいです。
温泉は鮮度が大事なもので、もちろん沸かし直しなんてもっての外ですが、
源泉から湯船まで送る配管の長さ(源泉から湯船までの距離)が短ければ短いほどいいものです。
ここは源泉から湯船までの距離がゼロ。
そのままダイレクトに供給されているのでこれ以上新鮮なものはありません。
泉質はナトリウム-塩化物泉。
混浴の濁り湯・男女別の透明湯・敷地外の露天風呂、
3種類すべて別の源泉から湧いています。

女性用の透明湯はこちら。
DSCF1156
DSCF1155
DSCF1154

右の壁で男女仕切られている造りのようです。

DSCF1149
こちらが混浴の濁り湯。
赤褐色の温泉です。

DSCF1190
他にお客さんがいたため一部しか撮影できていないのですが、
お湯の感触は透明湯と似た感触で、湯温も同じくらいの38度程度の超温め。
なかなか体が温まらないですが、逆に考えれば長湯してゆっくり体をほぐせるお湯だとも感じられます。
設備面や清掃面は抜きで考えると、本当に素晴らしい温泉。
温泉自体はお気に入りです。
肌もツルツルになり、心地よかったです。
本当に言葉では表せない泉質。素晴らしいとしか言いようがありません。


ただ・・・最初にあのような対応をされると宿泊する気にはなれませんね・・・。
「今日は機嫌悪いからお前らメシ抜きだぞ!!!!」とか怒鳴られるような印象。
まぁ、そこまではないと思いますけど、自分のイメージとしてはそのような印象だけが残ってしまいました。

個人的な評価
★★★


ニセコ薬師温泉
北海道磯谷郡蘭越町字日の出370
0136-58-3057
日帰り入浴 300円 (6時~21時)
宿泊 1泊2食 5,775円~